「ラーメン」って、和食?

皆さんは、ラーメンは和食だと思いますか?
本校の学生の間でも、意見が大きく分かれました。「ラーメンはもともと中国から来た料理だから、和食じゃない」というのが多くの日本人学生の意見。反対に、留学生たちは「もちろん和食でしょ!」と譲りません。

和食の定義は諸説あり、正解があるわけではありませんが、私は「ラーメンは立派な和食」だと考えています。

確かにラーメンは中国の「拉麺=引っ張る麺」が起源の料理で、江戸時代の初めに日本に紹介されました。(日本で初めてラーメンを食べたのは、徳川光圀だと言われています)。その時のラーメンは、きっと中華料理だったことでしょう。それから350年の後、ラーメンは日本国内で大きく変化・発展しました。特に和食の基本である「出汁」に工夫が凝らされ、味噌味や塩味、豚骨醤油など、さまざまな種類のラーメンが生み出されました。これらの味は、中華料理には存在しない、日本人の発明です。更には日本の食品メーカーが「インスタントラーメン」まで発明し、今では世界中の人が日本発信の「ラーメン」に夢中になっています。

このように、海外から入ってきた料理を自国の食文化に取り入れ、進化発展させることができるのも、和食文化の大きな特徴です。他にも「カレーライス」や「スパゲティナポリタン」「オムライス」などはみな日本で独自に発展・進化した料理です。和食は、日本人の知恵と食に対する好奇心で、いろいろな料理を自国の食文化に「和する」食なのですね。

ところで、あなたのラーメンの好みは、味噌?醤油?それとも豚骨ですか?


http://isao-japan.blog.so-net.ne.jp/2015-06-15 より引用